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SGH FS (異文化理解:言語と文化)2019 (その2)

16:33
2019年8月20日 午前9時~午後3時

講義1(午前の部)
立命館大学文学部教授 田浦秀幸先生

 最初に、SGHの研究を行う際に「リサーチ クエスチョンのたてかた」や「仮説のたてかた」を学び、論文を書く際に「理論的枠組み」、「再現性」、「レプリケーション」が含まれていること、また「剽窃」とならないようにするための注意などを学んだ。

 次に、田浦先生の専攻分野であるバイリンガリズムに関してどのような状況でも、年齢相応の寛容が必須であること、また視点のもちかたとして「関連性と範疇性」(関連は、ある事柄と他の事柄との間につながりがあること、範疇は同じような性質のものが含まれる範囲のこと)があることを教わった。私自身は、「範疇性」の物事を最初に考えることに気づかされた。

 私は特に、言語とアイデンティティーの関係に興味を感じた。田浦先生が研究しておられる「コードスイッチ」について、本当に言語をスイッチすると、パーソナリティーは変わるのだろうか。

 パーソナリティーは、以下3つの構成要素があり、「能力」は、欲求を満たすための知能や技能の個人的特徴、「気質」は先天的に形成された情意的側面、「性格」はその人独自の感情的・意志的な行動の仕方や考え方の総称ということだが、私自身を例に考えてみると、扱う言語が変わると、能力にも差が生まれ、日本語からフランス語にスイッチした場合、気質や性格の面ではあまり変化しない。しかし、自分で弱いと思っているフランス語を使っているときは明らかに性格に影響がでる。これを一般的なケースに当てはめた場合、日本語のクラスは積極的に参加する人が、英語のクラスでは消極的になる場合は決して能力だけの問題と言えないように思われる。さらに、私たちの行動が理性的判断の下で行われた場合は、能力に含まれる知能をもとに意思された結果であると考えられる。




講義2(午後の部)
立命館大学
臨床心理士・公認心理士 吉川 民子先生

 カウンセリングでは言葉を使わなくとも、クライアントに対して様々なアプローチ法があること、また、カウンセリングにおいてクライアントの社会的性格や役割的性格を熟知ことが必要であることを学んだ。吉川先生がおっしゃった「文化の翻訳」という言葉は非常に印象に残った。またユングが人類に共通する普遍的なイメージを生み出す層を「集合的無意識」と呼び、文化を超えてとても似ている神話や模様が形成されている事実がとても興味深い。吉川先生の講義から、カウンセリングは一種の異文化交流であると考えることができると思った。

 人からの”承認”は目に見えなかった。しかし、それは今となっては過去の話。”いいね”や”like”がつくと、承認されたのが目に見えるようになり、それは近くにいようが遠くにいようが変わらない。”認証”がいわばグローバル無限化したといえるかもしれない。これは。人間らしさを自壊させかねないのではないか。故に私は、”認証”が近年どのように変化し、それが今後人間の尊厳にどう影響するのか研究したいと考えている。
(G11 川和 二コラ)

SGH FS (国際貢献:SDGs2 )2019

10:18
   このグループのFSでは国連の掲げるSDGsを軸に、社会貢献について考えます。
最前線で活躍されている団体であるWHO、JICA、Panasonicの方々から直接ご講演をいただいたり、私たちが事前学習したもののわからない部分やより深く興味を持った部分などについてインタビューに答えていただきました。

参加した生徒は合計18名、10月25日(金曜日)一日で3箇所を訪問し、ご講演を頂き、生徒たちからの質問に答えていただきました。

WHO神戸センターにて


午前中にはWHO神戸センターのDr.Sarah Louise Barber所長、ローカルエンゲージ面と担当コンサルタントのNuntica Rose Tanasugarn様、今井亜紀子様にお世話になりました。




今回WHO神戸センターの訪問は新しい取り組みでしたが、依頼を受けてくださったBarber所長や関係者の皆様のおかげで大変有意義な時間になりました。


事前学習に使用した英語のサイトや英語でのスライドの準備、質問事項を英語で作成することはかなりハードなようでしたが、生徒たちの事後の声を聴くと達成感があったようでした。
国際機関の情報を得るときには公用語である英語を駆使できることが条件であること、また学校での勉強(知識)が世界のニュースと連動していることを知ったようです。


JICA関西においては、まずはJICA食堂で月替わりのメニューであるエスニックランチを頂き、JICA関西の資料室を訪ね、SDGsについての理解を深めたり、図書室では、興味のある分野の本を読んだりと講演開始前はそれぞれ思い思いに有意義な時間をすごせました。



JICA関西訪問プログラム 開発教育支援事業担当の遊川章宏様のお話も大変興味深く、生徒たち一人ひとりの質問に優しく答えていただきました。




その後、マイクロバスにまた乗り、夕方の17時という遅い時間の訪問をさせていただいた大阪府門真市の株式会社 Panasonicでは、2018年に終了したソーラーランタン10万台プロジェクトの企画を担当されたCSR社会文化部CSR企画推進課の奥田晴久様や宮前裕子様にもお話を伺えて、生徒たちの中ではウェブで調べたこととつながった者もいたようです。また、SDGsについては、企業の多くはCSR部門で進められていることをうかがい、奥田様のお話から、環境配慮型のリユースカップの話やサステイナブル・シーフードへの興味も持ったようでした。


(以下生徒さんの感想)
WHO神戸センター
・自分たちが調べた、機関だったので、一番話が入ってきました。またまた、色々とホームページでは理解できなかったところを質問でたくさん聞けたので、とても為になりました。また質問にも一つ一つ丁寧に答えてくれて、プレゼン中は今まで知らな買った、ベーピングという水タバコの危険性のキャンペーンについてにも知れて、自分自身の理解が深まりました。私は精神病についても興味を持っていたので、そちらの活動についても聞けたので、よかったと思います。
・直接どのようなことをしているかを聞くことができて、非常に理解が深まった。

JICAの感想
・質問にも丁寧に答えてくれて、JICAの様々な活動についても奥深く知れて、SDGsにきちんと取り組んでいるんだなと思いました。聞いていて、とても楽しいプレゼンテーションでした。
・とても興味深いブラジルの話や調べるだけではわからなかったことなど色々な情報が聞けてとてもよかったです。ありがとうございました。

+Panasonicの感想
・特にパナソニックではソーラーランタン10万台プロジェクトの話をその企画に取り組んだ人に聞けてすごく良かったです。
・パナソニックは電化製品を作っている企業であると思っていたけど、実際は支援活動なども多く取り掛かっていて、感激した。サステイナブルシーフードは私たちでもできることだと思ったため、もっとこのことを広げていきたいと思った。

どの機関も企業の概要からSDGsの取り組みまですごく詳しく聞けてよかったです。

(引率教員の感想)
 SDGsについては学校の中でも様々な授業で取り組んで知識を深めることが出来ていましたが、実際SDGsに取り組むためには、一つの企業や一つの団体だけでは達成し得ないことなどを生徒たちなりに感じてくれたように見えました。インタビューや質問の時間も、こちらの想定を超えて、途切れることもなく、生徒たちの意欲を感じました。

SGH FS (国際貢献:SDGs1)2019(その2)

16:30
(続き)
夕方からは株式会社ディー・エヌ・エーを訪問しました

(男子チームの企業紹介プレゼンの様子)
最初に男子チームが企業紹介プレゼンをしその後企業紹介を金子様にしていただきました。
(キーワードは以下の通り)
女性会長ですが女性社員は2割
エンジニアが男性が多い
売り上げのトップはゲームその次はスポーツ
安定した収益のために安定した分野を模索
結果 エンターテインメントと社会教育をつなげる
強味 インターネット+AI
優秀な技術者が多い
パートナリング
他の企業との連携 任天堂、日産
事業化能力

質疑応答の時間では次のようなテーマで議論しました。
*服装の規定
*挑戦をもつ人を採用
*大きなヒットを生み出す要素
*今一番力を入れている分野
*世界への展開



8月20日(火)
午前中の訪問先は
 公益財団法人ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)(東京都千代田区)      
今回の場所は地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)のセミナースペースでした。
(国連大学と同じ敷地にあります)
ACCU の取り組み概要は以下の通り
教育部門、CSR部門
強味 パートナーシップ
例:現地との連携を図りながら取り組む
カンボジアの識字教室の事例
持続可能なためには 政府を巻き込むことが必要

参加生徒からの取り組み紹介をさせていただき、続いて個別にまたグループで今取り組んでいる内容をACCUのスタッフの皆さんに聞いていただき直接助言をいただきました。

午後からは
X-NIHONBASHI (@東京都中央区日本橋室町)

SDGs ×データ
最初に次の2つをテーマに講演いただきました。
*リモートセンシングについて
*衛星について 4000以上の衛星が飛んでいる
衛星画像の分析

 
続いて 慶応大学システムデザインマネジメント研究科教授による
具体的なワークショップを実施しました。
新しい価値や価値の変化をもたらすことの必要性を学びました。
    
生徒たちからは
分析的思考
→ イノベーティブ思考
   デザイン思考 × システム思考
  具体的なアイデア、イノベーティブなアイデアがたくさんでました。

8月21日(水)最終日も意欲的な訪問が続きます
午前中は業界では先頭を走る会社2社を訪問しました。

JAMSS
VAIO、VAIO ミライ塾の動画はこちら

 まず生徒たちから 会社プレゼンを実施し、その後各会社の概要を聞かせていただきました。
午前中のキーワードは 協力、協働、コミュニケーション

それを受けて まずコミュニケーションをテーマにしたグループワークを実施し、その後実際にローバーをプログラミングで動かしました。


生徒たちも プログラミングの知識以外に 何が求められているかを理解したとの声が多かったです。



SGH FS (国際貢献:SDGs1)2019(その1)

15:30
このグループのFSではSDGsから考える社会貢献について学びます。
「将来、国際機関で働きたい人、社会問題に興味がある人、NGOやボランティアに興味がある人、社会問題をビジネスで解決しようと取り組んでいるカッコいい大人に会いたい人、会ってみたい社会起業家がいる人など」が参加しています。
今年は生徒13名(引率教員2名)、夏休み8月19日~21日にかけて行われました。

学び① CISCO(東京都港区赤坂)
(鈴木会長様から会社概要紹介)

シスコのオリンピックの役割など詳しくお話いただきました。
東京オリンピックでできたインフラの紹介から高度経済成長の加速
(キーワードは以下の通りです)
2020年新しいデジタル
社会インフラストラクチャー 日本が持続的に成長するため
スポーツエンターテイメント
 オリンピックのサポート
スマートシティ
京都とのコラボ SNS  
スマートサイネージ 街灯
サイバー攻撃への対応
働き方改革
5G リーダーシップ
スマートファクトリー
 無線アクセスポインター、予兆検知
   フェデレーション(つなぐ機能)
   患者とのやりとり
乃木坂46との関係 コンサート1000人の働き手が必要
 新しいファンエンゲージメント
 バックステージ働き方改革
 応援メッセージを電子ボードに記入


その後 生徒3名からSDGsに絡めたプレゼンを紹介させていただきました。

続いてインドから日本にきて今働いている社員さんのお話をお伺いして
多様性やこれからの社会に必要な力について学びました。
 生徒たちにとって特に次の3つの提言がポイントだったようです。
1 Create your own message
  Drive the business outcomes crossing all barriers of the Cross functional teams
    Gain the trust in the team even when I’m not there in Office
2 Take responsibility  and accountability
3 Believe in yourself and pursue your dreams

また 望月様(関西学院大学卒業生 アメフト部)からもお話をいただきました。
(テーマは以下の通り)
IT業界の集中化と分散化の変遷
外資企業は テレワークが発達
電子ボードを活用したネットワーク会議 
 
この後 社内ツアーをして頂きました。
またTV会議システムなどの最新の設備・システムを体感させていただき 
SISにも欲しいという声が多数あがりました。

(その2に続く)





気候変動フィールドスタディ 2019

11:21
「気候変動フィールドスタディ」は4回目となります。
SGH指定が今年度で満了するため、一つの区切りの年でした。
毎年、色々なパワーアップを遂げて、SGH最終年度を迎えました。

今年は、フィールドスタディ企画の時点から、
生徒と教員とがタッグを組んで頑張りました!
というのも、今年の訪問先のアイディア出しは基本、生徒発案です。
しっかり事前にリサーチし、どういった理由で訪問して
直接お話を聞きたいのかを明確にして、
お電話やメールでお願いし、実現に至りました。
Good job, team!!!



7月1日 大阪フィールドスタディ
《訪問先1》
IKEA 鶴浜


[生徒の感想より]
  • 品質や価格だけでなく、サステナビリティを大事にしているのが大企業になった理由の一つなのだと感じました。「IWAY」にこだわっていて、それが達成できていない会社とは取引をしないという徹底ぶりがとても印象に残りました。
  • サトウキビで作られているISTADは、CO2が出るけど、サトウキビが吸ってくれるから、実質排出は±0。
  • 事前に考えておいた質問を聞くことができました。ソーラーパネルのことも、実際に設置している人に聞くことができたので、深く知れたと思います。IKEAさんが商品1つ1つとても環境に配慮して作られていることがよくわかりました。


7月2日 新幹線に乗り首都圏に向かいます。

《訪問先2》
国立環境研究所



[生徒の感想より]
  • 江守先生が5年ほど前に出ていたテレビで、50年後に起こると言われていてことが去年起こってしまっていて、それはなぜなのかということが聞けて、いい収穫になったと思う。
  • 地球温暖化についての細かい情報をいただけただけでなく、それに対する世間の反応(高校生によるデモ)など、色々な視点で地球温暖化についてお話を聞けたのが印象に残っています。森の中に実際に入って見て、二酸化炭素量を測る機械などを見れたのも嬉しかったです。
  • 気候変動を深く学べば学ぶほどことの重大さがわかると思うし逆に気候変動のことなどをあまり学ばないで名前だけだったらことの重大さに気づけていなくて気付いた時には時既に遅くなっている可能性があるとおもった。
  • 今の現状気づけてない人が多いのでこういうsghという、学ぶ機会があるので自分たちが学んで他の人にも伝えていくことが大事だとおもった。


7月3日

《訪問先3》
環境省


[生徒の感想より]
日本が置かれている状況と他の国がどんな対策をしているかを知ることができた。
産業部門で排出されているCO2の量は年々減っていっているっていうことに対して驚き、家庭部門での排出量が減っていないっていうことに対しても驚きました。産業部門で減っているのは企業が努力をしているってことも知ることができた。家庭部門では減っていないということなので意識を変える必要があるってことも知ることができた。
三人とも全員親切で一つ一つの質問に三人が全員答えてくれて三人の違う視点からの意見はとても貴重なもの。

《訪問先4》
株式会社レノバ


[生徒の感想より]

  • 自分がたまたまイギリスで見た番組とその話していた内容と類似していたため、そのことについて質問することができた。自分の興味あった分野でもあったため、かなりのめり込んで話を聞くことができた。
  • 再生可能エネルギーの普及は今後とても大切になってくるので、未来に向けて取り組んでいる大切な企業に直接様々なお話を聞くことができ、私たちにできることなども考えることができました。
  • レノバさんが考えている風力発電の取り組みが他とは違うところがとても印象に残っています。

良く学んで、しっかり休憩!


夜の部 ディスカッション、リフレクションもしっかりしてから
最後の日に備えます。

7月4日

《訪問先5》
 WWFジャパン 

加瀬さま、佐久間さま 
  気候変動エネルギーグループ 市川さま


[生徒の感想より]

  • 少人数の組織なので、一人一人の信頼関係が築かれているんだなとわかることができました。
  • 部屋はとても落ち着く雰囲気で話はとても聞きやすかったです。スライドで写真などを使って説明してくださったので話もよく頭の中に入りました。
  • これの前のインタビューから色々とコツを掴んできて、聞きたい内容を何個か聞くことができた。
  • WWFのようなNGO団体は、利益を求めているわけではなく、良い地球になろうと努力しているので、それはとても良いことだと思いました。このような団体を支援して、もっと活動を拡大してもらえるように、私たちがもっといろんな人に知らせたり支援したり自分にできることを探すのは大切なことだなと思いました。
  • WWFは専門色が強いため、私たちに何ができるかと言われたら少し難しいけど、私たちに何ができるかを考え行動することができたらいいなと思いました。


《まとめのセッション@関西学院大学 東京丸の内キャンパス》

フィールスタディ前に考えたリサーチ計画シートを改めて見直します。
 4日間のフィールドスタディの経験を振り返りながら、
 「今自分が研究したい!」と思うそれぞれのリサーチテーマを発表しました。

それぞれのテーマを持つことができ、良かったです!
なかなか野心的なテーマ、素朴な疑問に基づいたテーマ、
解決策にこだわるテーマ、違和感を解消するテーマ、
これからのリサーチ楽しみです。
9月からリサーチ頑張りましょうね。:)

SGH FS (異文化理解:言語と文化)2019 (その1)

16:24
SGH課題研究の一環として各分野の最前線で活躍する方々を取材しています。

2019/07/09 本校にジャーナリストの西谷文和氏をお招きしてSGH FS(フィールドスタディ)「言語と文化」グループのセッションを行いました。

詳しくは下記の本校Twitterをご覧ください。

SGH FS 言語と文化

2018科学研究FS@KG理工学部

11:09
【KG理工学部で本物の理科研究を学ぶ。】

SGHプログラムの1つで、昨年度から始まった完全理数系向けの研究プログラム。関西学院大学理工学部に、通いで1週間研究室生活をします。
理数系の研究とは?白衣を着てる…三角フラスコ…?色んなイメージを持っているかとは思いますが、自分の興味のある分野の本物の研究を身近で学ぶことができます。
4回生、院生、そして先生、様々な人たちと触れ合う事で、ただ勉強するだけではなく研究者のマインドも学ぶことができます。
高校では味わえない、本物の実験研究、是非本物の場所で、本物の人たちから学んでみませんか?

Date: 2018/07 夏休み中の1週間

とにかく好きなことができる。でも、基本的には自分で学びとる「気持ち」が一番大切。研究室によって様々ですが、色んなことを準備してくれています(場合によっては研究室の先生のデータ取りを行えるかも…プレッシャー!!!)。それでも、受け身では何の意味もありません。ということは、とにかく「理科が好き」が絶対条件。しんどいですがとても充実します。理科好きにはたまらない研究室生活です。



(生徒さんの感想)
 初日と最終日以外は朝から夕方の六時まで研究室で研究、レポート、研究、レポートの繰り返しでかなり大変。内容も難しいため頭がパンクしそうになりました。それでも、死ぬ気で頑張ったらとても充実したあっという間の一週間となってびっくりしました!
 高校では使用されない顕微鏡など操作させてもらったので、とってもいい経験になりました。
研究所の方と話してどういう考えの上で研究を進めているのかのアドバイスが特に嬉しかったです。研究室の教授にまた来てもいいよと言われているので、教授の方と知り合いになれるのが何だかすごいなと思いました。
講義はどれも研究の第一線で活躍されている先生のものばかり。実験で使用させて頂いた装置も、高校では決して見ることのできないもの。非常に中身の濃い、貴重な一週間を過ごすことができました。さらに、SISでの「学び」(プレゼンテーション等)が大学においても十分通用することを肌で感じました。SISの学びは本物です。皆さんも臆せず、ぜひ科学研究FSに参加してみてくださいね。






気候変動フィールドスタディ2018

14:21
気候変動問題を理解して、一歩でも解決へとちかづけるために。
そんなテーマに関心を持った9名の生徒が参加し、
今年も 2018年7月3日(火)~5日(木) に
2泊3日で気候変動フィールドスタディを実施しました。

今年は全員男子の気候変動チームでした。
メンバーの興味もさまざまで、
核融合の可能性、
石炭火力発電をめぐる見識の違いをどう乗り越えるか、
地域に合った再生可能エネルギー、
気候変動のために高まる防災のあるべき姿
など、多岐にわたりました。

初日は、茨城県つくばで昼食後、国立環境研究所に伺いました。
地球温暖化研究棟前で長旅の労をねぎらい、

国立環境研究所 江守様に気候科学・国内国際社会の動きについて解説いただきました。


J-POWER磯子火力発電所を見学・中山様に日本の電力需要を満たす際に重要な点を教えて頂きました。

株式会社レノバでは、再生可能エネルギーの開発に焦点を当てて上地様・窪田様に実際のストーリーも交えて教えていただきました。

Climate-KICの藤井様には、事業についてのお話しに加え、実際に支援されている気候変動問題にアプローチするスタートアップ事業についても紹介していただきました。

WWF山岸様にはNGOとして大切にされている事や国際交渉の場での動きや感じられていることについて教えて頂きました。

経済産業省の北村様・柿木様には日本の経済産業省として大切にされている事を、後にも役立つ資料とともにお話しいただきました。

フィールドスタディでは一緒に学んだ9人でしたが、
8月末から始まる秋学期では、個人の研究テーマをもとに
課題研究を始めていきます。

今回、各訪問先で8名の方々にお世話になりました。
講演以外の時間帯には、伺って初めて分かったこともあったと皆で話していましたね。
普段なかなかお目にかかれない方々と、直接お話しできた経験から、参加生徒は興味を深めたり、探究心を目覚めさせたりしています。

地球に住む全員が気候変動問題によって影響を受けます。
今生きている人だけではなく、これから生まれてくる人たちも、そうです。

参加した生徒の皆さんは、
ぜひ、若者の視点、感性を生かして、課題研究を進めていってください。
健闘を祈ります!

引率教員も探究心に火がついています!(津髙)

フィールドスタディ 国際貢献 科学研究 ~最先端の科学研究を研究する~Researching State-of-the-art Science Research

15:54


2017年7月3日(Mon)~7月14日(Fri)(※5日間、日帰り)
@関西学院大学理工学部(神戸三田キャンパス)
理科数学系の探求に特化したSGHプログラムのFS。

夏休みもしくは秋休みに5日間、興味のある研究室に通い、大学4回生・院生・ドクター・教授、様々な理数系の研究する方々の研究者マインドに触れる。

細かな内容は各研究室によって違うが主に
・ゼミへの参加
・講義への参加
・研究のお手伝い
など、中身の濃いプログラムが用意されている。

最先端の機器や研究内容、それに取り組む人たちと高校生にとって贅沢な環境は整っている。ただ、自分から待っていても何も得ることはできない。

「理科数学が好き」という以外にも自らの積極的な姿勢が特に求められる。


フィールドスタディ 異文化理解:地域創生 -むらのこし- Field Study Cultural Understanding /Rural development

16:26

2017年6月30日~7月5日 @長野県

長野県小谷村大綱は、武田信玄の末裔が暮らす村です。かつては農業・林業・鉱業・水力発電・温泉業・興業が営まれていましたが、時代の変化や自然災害により次々に廃業。さらに追い打ちをかけるように肺結核で人口の70%が亡くなられたり、集落全域が焼失したこともあります。近年、若者たちは仕事をもとめて都市に移り住み、過疎化に拍車がかかっています。300人いた人口は、今や50人にまで減少しました。現在、村外からのIターン者を受け入れ、行政のサポートをうけながら、過疎を食い止める努力を続けています。このプログラムでは、過疎化対策のモデルケースとなっている大網集落に滞在し、現状を見るとともに、集落の方々のお手伝いをしながら、その豊かな暮らしを体験します。

活動例:
野良仕事、笹取りと笹ずしづくり、神事(栃餅大福販売)、伐採・薪割り、日干しレンガ作り、旧横川集落(50年前に廃村)見学、保存食作り

探求ポイント
自給自足の精神
思いやりのエコ活動 
用水路建設と耕作文化の発展
物資流通と情報流通 
食文化
良い国有林・私有林・共有林モデル 
信仰
武田信玄VS上杉謙信 

宿泊場所
大網農山村体験交流施設「つちのいえ」 https://www.facebook.com/kurashite/
住所:長野県北安曇郡小谷村北小谷9326 TEL:025-561-1023

【参加者の感想】
11年3組 西垣有望
村のこしプログラムでは、「つちのいえ」に宿泊し、8人の仲間と共にとても濃い6日間を過ごしました。杉の伐採は、皆で協力し、少しずつノコギリとナタで木を切り倒しました。ナタが重く、なかなか同じところに打つことができませんでした。何とか何時間もかけて木を切った後、専門家の方がチェーンソーであっという間に小さく分解していくのを見て、複雑な気持ちになりました。日干しレンガ作りでは、土とワラを発酵させてこねたものをレンガ型の木枠に入れ、日向で乾燥させました。全身土だらけになりましたが、この煉瓦でできたかまどなら、きっと美味しいご飯が炊きあがるはずだと思いました。田んぼの草むしりは、泥と格闘しながら進み、目標の半分ほどしか進めませんでしたが、お米を食べられることに感謝の念を抱くようになりました。廃村した横川集落では、神社の屋根や灯篭が地面に埋まった上を歩き、人がいなくなったらすべて自然に還るのだとしみじみ感じました。都会のコンクリートでできた建物やアスファルトで塗装された道は、「人がいなくなったら果たして自然に還れるのか」と思いました。私は便利な都会に住み、この生活が当たり前で、元々どのようなやり方だったのかを知っていたつもりでした。しかし、実際自分で作業してみると想像していたより大変で、便利な生活のありがたみを身に染みて感じました。機械化された便利な生活も悪くはないですが、一つ一つできるだけ自分たちの手で作っていく暮らしも素敵だと思いました。人口50人という小さな集落で、皆さん暖かくて、元気で、とても良い所でした。ここで得た体験や伺ったお話を参考に、SGHの論文を書き上げたいと思います。

【教師の感想】
村のこしの参加者は、使命感を抱き、集落の人々を助けるつもりで赴くのですが、いつの間にか逆におじいさん、おばあさんから元気をいただいています。いつも集落の皆さんのシニアパワーに圧倒されます。


杉の伐採作業:長野県北部は豪雪地帯のため、雪の重みで杉の根元が曲がって育ちます。


自然の恵みをいただく:毎食、畑で採れたものやご近所からいただいたものを使って料理をします。


旧横川集落神社跡:廃村から50年、人が居なくなっても神社の灯篭はひたすら集落を守り続けます。

2017夏のフィールドスタディ 国際貢献:草の根アプローチ Field Study International Cooperation: Grassroots Approach

18:05

夏のフィールドスタディ「国際貢献 草の根アプローチ 」の目的は

国際協力の現場、NGOと政府機関の援助の違いを取材する」
途上国の農業研修生との交流を通じて、途上国の現状を知る」
「国際協力ボランティア活動をする人の取材をする」 などです。



まず、6月30日に1日研修として、関西学院大学総合政策学部で、西野桂子教授と学生の皆さんから、「国際協力」についての全般的な理解を深める講義と学生ボランティアによる国際貢献の現場を学びました。午後は、JICA関西にて、白井宏明氏に、日本の国際協力の姿勢を取材。



7月12日(水)から14日(金)までは、栃木県那須塩原市のNGOである、アジア農村指導者養成専門学校 アジア学院で、発展途上国から招かれた研修生やボランティアと生活をともにしました。
農作業や食事の際の交流に加え、アジア学院荒川朋子校長、ガーナ人職員ティモさん、


荒川校長、ティモシーさんとともに



朝のFood Life Workのグループごとの打合せ


フィリピンの教員であるミミさんや南アフリカの農村企画指導員のドゥドゥさん


フィリピンの教員であるミミさんや南アフリカの農村企画指導員のドゥドゥさんからも話を伺いました。
SCJ

また往路の7月12日の東京では、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 塩畑真里子氏に、NGOの歴史と特に子ども支援の活動について、お話を伺い、


JICA






復路の7月14日には、改めて東京のJICA審査部の大西靖典氏に、日本の国際援助ODAについて取材をさせていただきました。

盛りだくさんの情報と体験に満ちた4日間で、参加者の思いも様々に変化したようです。


気候変動フィールドスタディ行ってきました!

13:05
気候変動問題は、毎年国連で会議が開かれるほどの
非常に切迫したグローバルな課題です。
国はたくさんあっても、地球は一つです。
その大気や資源をいかに持続可能に使っていくか。
その対策を誰が、どのように行っていくか。
国のリーダーはもちろん、
地域レベルでも一市民がリーダーシップを発揮して、
取り組んでいく必要があります。

今回は、気候変動問題に最前線で取り組む方々5名を訪問しました。
去年からも内容がアップデートされていて、
私自身も学ばせていただきました。

今年のフィールドスタディは
生徒8名、引率教員2名でのフィールドスタディでした。
訪問先を順にご紹介します。

国立環境研究所 江守正多 先生
事前学習でNHKスペシャル「2050年の天気予報」を観ていた生徒たちは、
それに出演されていた江守先生にお目にかかれた嬉しさがあったようです。



ご専門の気候科学に関する講義の他にも国際的な政策の動きや、
江守先生が考えられる、社会の変化の起こり方についても教えていただき、
ディスカッションをさせていただきました。
社会のシステムを変えていくこと、市民の意識を向上させること、
どちらに重きをおくかについては、アメリカ居住歴が高いグループと
そうではないグループで違いが見られたのは興味深かったですね。
また、国立環境研究所の対話オフィスの方にもお目にかかれ、
研究機関の様々な役割を教えていただきました。



WWFジャパン 山岸  様
国立環境研究所のあるつくばから、都内に移動し、夕食後、
夜の東京タワーを見ながら
公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)に伺いました。

パンダやシロクマの可愛らしい写真に囲まれながら、
まずは、政策決定者ではないNGOの役割について
詳細にレクチャーをしていただきました。

海外での市民運動がどのようにインパクトを生み出しているのか、
また、パリ協定の流れで、企業もアライアンスを作っていることなど、
心強く感じた人も多かったと思います。

また、みんなが気になっている「パリ協定」の未来についても
山岸先生の視点から、見通しを伺いました。
アメリカ合衆国が離脱した、という衝撃のニュースがありましたが、
実はアメリカの州の中には、「連邦政府は離脱したが、私たちは離脱しません」
という意思表明をしているところもあるのです。
一人の高校生として、グループとして、学校として
できること、可能性を色々と示していただいたように感じました。
今後SIS, SOISでも何かアクションが起こるかも!?しれませんね。



RENOVA株式会社(レノバ株式会社) 田中様 窪田様 上地様
翌日、大手町のRENOVA株式会社に伺いました。
再生可能エネルギー(再エネ)の電力会社です。
生徒の中には、「再エネ100%になったらいいなぁ」という声も聞かれましたが、
実際、再エネ専門の企業が実感されている課題について
詳細に伺うことができました。

昨年に引き続き、お世話になった地熱発電ご専門の上地さん。
温泉の多い日本だからこそ持っている、地熱発電の可能性や、
ハードルについて、実際の事例をもとにお話を伺いました。
再生可能エネルギーが「いいなぁ」と思っていた人も多かったようですが、
具体的な課題が見えてきて、よかったとの声が聞かれました。
理想の実現に進めるといいですね。



株式会社電源開発 中山様 浅野様
磯子火力発電所に伺い、電源開発株式会社 経営企画部の中山様、
磯子火力発電所の浅野様にお話を伺いました。
日本の最先端の火力発電所を見学し、
株式会社電源開発としてどういった目的で石炭火力に着目されているのか
詳細にお話を伺いました。

石炭火力発電は減らしていくべきなのか、そうではないのか、
生徒の中でも議論が盛り上がり、
2日目の夜のディスカッションでも大きな論点になっていました。



経済産業省 丸山様
3日目は、初めての霞が関。
経済産業省産業技術環境局地球環境対策室の丸山様に
日本の気候変動対策の考え方、
COPでどういった立場を取り、どういった見通しを持っているのか。
実際に取られている施策についてお話を伺いました。
EUに比べると一見、野心的でない目標を掲げているかにみえ
国際社会から、批判を受けることも少なくない日本。
けれど、日本は対策を行っている。
それをどう評価するか、生徒も一生懸命理解を深めていました。


生徒の皆さんは
1日目、2日目の日中、二箇所を訪問し、
夕飯の後は個人でリフレクションをし、まとめのディスカッションに取り組みました。
特に、再生可能エネルギーに関する見解が異なる企業の議論は白熱しました。
SISの日常生活でも異なる価値観を持つ同士がどう共生していけるか、
いかに互いに学び合えるかについて考える機会はあるかと思いますが、
それは役に立ったでしょうか

刻々と変化する気候変動問題を取り巻く環境の中で、
どんな選択ができるか。
みなさんなりの答えを出せたと思いますが、
今回フィールドスタディでお世話になった皆さんのように、
その答えを追い求め続けていってほしいなと思います。
楽しく学べるチームでしたね。
お疲れ様でした!

今回のフィールドスタディに
ご協力いただいた皆様、改めて、感謝の気持ちをお伝えいたします。
有難うございました。

フィールドスタディ事前学習(第1回):地域研究チーム ~世界につながる神話の世界・熊野信仰・移民のまち太地~

15:33
Date: 2017.5.13(土)

当FSグループは、7/13~15の日程で、太地、熊野、伊勢方面へフィールドスタディに行きます。
その事前学習として、関西学院大学文学部 文化歴史学科 西山克教授の研究室を生徒8名と教員1名が訪れ、4時間ほどお話を伺ってきました。

熊野三山、伊勢の話の中で、「那智参詣曼荼羅」や「伊勢曼荼羅」など仏教絵画から歴史を読み解いていくこと、そして「絵解き」という鑑賞方法(職業)があったということ、熊野や伊勢と言う場所は一見紀伊半島の先で辺鄙な場所に思えるが、すべて海へ向けて海外へも広がっている(つながっている)ので、昔から物や人の動きも盛んでとてもグローバルな地域であるということなどが、とても印象に残りました。

那智参詣曼荼羅図.jpg

妖怪話、怪奇話も時折はさんでくださいました。

先生の話を聞いて、恐ろしくて急な階段が続いた先に、神倉神社石段.jpg
天から降ってきた巨石「ごと引き岩」
がある、熊野本宮大社の摂社・神倉神社も
ぜひ行程に入れたいと思いました。

神倉神社ごと引き岩.jpg





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